Field note2007
べドックリザ−バー 20年ぶりに一緒に釣りに行くことになった先輩K氏
2007.3.3〜4 シンガポール ピーコックバス
Text & photo/石川信一
気温33℃ 晴れ時々曇り スコールあり


安全第一
 かつて休日になれば一緒にバス釣りに行っていた先輩のK氏と、最近仕事をしたきっかけでピーコックバスを釣りに行くことになった。何しろ一緒に釣りに行っていたのは、もう20年以上前の話。本当に久しぶりだ。

 以前亀山ダムで、二人でボートに乗って釣りをしていた時、すぐ近くに雷が落ちるという事件があって以来、2人とも雷が怖くてしょうがない。琵琶湖で遭難しかけた事件、亀山ダムでの落石事件、精進湖でのトウモロコシ事件などなど、魚を釣った思い出より、怖い思いをしたほうがはるかに多い。今回は、お互い歳も歳だし何より安全第一をモットーに出かけた。

 今回は、シンガポール在住1年を迎えたN氏が案内してくれるというので、ひじょうに心強い。とりあえず、実績もあり安全な「べドックリザ−バー」に行くことになった。今回のテーマは安全第一である。「べドックリザ−バー」はチャンギ国際空港からも近く、ホテルからクルマで20分程度だ。
日曜日ということもあり、湖畔の周遊路はジョギングを楽しむ人達で賑わっていた。
釣りようの桟橋
釣れない
 雰囲気は1年前に来た時と少しも変わらない。ただ水量がいくぶん減っているような気がする。さっそく昨年も実績があったコルクポッパーで、釣りはじめる。ポコ、ポコ、ポコと、動きもいい感じだ。
今回、同行のK氏はルアーで、チャレンジ。N氏もフライで釣りはじめる。場所にもよるのだが、岸から2mぐらいまでがごろた石で浅く、その先からブレイクしているような感じだ。その浅い場所には、10cmほどのピーコックバスをよく見かけた。5匹程度がグループを作っているようだ。小さな虫が水面に落ちたりすると、すかさず反応する。でも狙いは、あくまで大きなピーコックバス。

 ところが2時間も釣りをつづけているのに、まったく反応なし。
フライを沈めたり、浮かしたり、と変えてみるものの釣れない。
先輩K氏、N氏もやっぱり反応なし。
「ちょっと休もうか」と思って、少し離れたボクの相方に目をやると、ランディングネットで何かをキャッチしている。ロッドも少しであるが曲がっている。「お、魚だ」。なんと釣れた魚はピーコックバスではなく、雷魚だった。サイズは小さいものの、ちゃんと雷魚のかたちをしている。

 昼になり、昼食を兼ねて海へ行ってみようということになった。タックルをかたずけはじめると、「アロワナだ!」とN氏。水面に目をやると40cmほどのアジアアロワナが悠然と泳いでいた。ここにアロワナがいるとは。
「タックル仕舞ったの見てましたね、このアロワナ。」とN氏。
ただただ、指をくわえて眺めるのだった。
まず釣れたのは、ちびっこ雷魚
湖畔には、木陰にベンチがある。湖畔を吹き抜ける風が涼しくて気持ちいいのだ。昼前までは、。犬も木陰で休憩。
海でチャレンジ?
 潮風が心地いいオープンデッキのシーフードレストランで、マラッカ海峡を眺めながら昼食。数々の大型タンカーが沖合に停泊している様子はなかなか壮観だ。そのすぐ脇の用水路を見るとサヨリに似た魚が大量にさしていた。
「おお、これは、釣れるかも!」
ロッドのガイドに慌ててラインを通しはじめると、ポツリ、ポツリと上から水があたった。空を見ると内陸部から黒い雲が迫ってくる感じだ。
「スコールですね」とN氏。
「この雲だと雷がありそうですね」。
「え、雷?」。
それを耳にしたボクと先輩k氏は、一目散に屋根のある立派なトイレ兼更衣室に逃げ込んだ。

 スコールはとたんに雨足が強くなり、降り続くこと約1時間。あれよあれよという間に用水路は濁流と化し、流れ込んでいる海は茶色に変色していくのだった。。。。がっくし。

夜は、N氏の案内でシンガポールの観光スポット「クラークキー」のチャイニーズレストランで名物の蟹料理「チリクラブ」をいただく。きゃにとからめたチリソースが、う、美味い!
Nさん、1日ありがとうございました!
タンカーの往来が激しいマラッカ海峡
灰皿をみつけては、タバコを吸いだめするK氏。シンガポールは罰則がきびしいので、歩きタバコはできないのだ。
Nさんの案内でチャイナタウン観光。なにから何まで、お世話になりました。
シンガポールの観光スポットクラークキー。川沿いにレストランやカフェなどが立ち並ぶ。
リベンジ
 翌日は、月曜日なのでN氏は勤務に戻り、3人だけでまたベドックリザーバーへリベンジ。この日は、朝から地元の中学生のマラソン大会が催され、数百人の生徒達で湖畔はごったがえしていた。湖畔の周遊路がコースらしい。
賑やかなマイクの音や声援の中をかきわけ、昨日と同じポイントへ。桟橋から少し離れた岸から釣りはじめた。辺りが賑やかなせいか、フライをキャストするも反応なし。

気を取り直して、用水路の脇に移動。キャストしはじめると、水面がざわついてきた。ピーコックバスがザバザバと小魚を追っていた。
これはチャーンス!
ポッパーをキャストして、水面でバシャバシャと音を立てながら引くと、きたっ!
やっときました!20cmぐらいのかわいいピーコックバス。
「やったー。」
と、喜んでいると背後から声が。
「あー、もしもし。釣りをするなら桟橋の上でやってくださいね。すみませんねえ。」
公園の管理人だった。
釣りができるエリアは釣り用の桟橋だけと決まっていたらしい。ぐゎーん。
さすがに、注意されるだけで罰金はなかったのでよかったが、、。

おずおずと桟橋に移動。桟橋では地元の釣り人のおじさんたちが、エサでなにやらアナバス科の魚らしき白い40cmぐらいの生物を釣り上げた。
「サシミで食べるとうまいぞ。持ってくか?」
「ひー、ホントですかああ、、、。」
桟橋からは、ナマズ科のような30cmぐらいの魚影が底にはりついているのがいくつも見えた。小バスや小雷魚もぴゅーっと通りすぎる。
あまり釣れないが、魚はいろいろ生息しているようだ。

11時をまわると、陽射しがすっかり強くなり、お腹も減ってきた。
今回はこの辺で、勘弁してやるか、、、。
こぶりだけど、ピーコックバス
こぶりだけど、雷魚も
おおぶりな白い魚を釣った、地元のおじさん
ローカルなホーカーズでお昼。カニもおいしかったけど、こっちもおいしいね・ とご満悦のK氏
セキュリティチェック
 先輩K氏は、ピーコックバスを求めて、プラグからワームまでルアーをこってり用意してはるばる来たのが、今回は残念ながらお目にかかれなかったのだった。

最終日、マーケットでおみやげをたっぷりと買い込んだK氏。スーツケースに入りきらなくなり、無理矢理押し込んだところ、ケースが壊れ、完全には閉まらなくなってしまった。夜中に独りで少々パニクりつつ、しかたなくワームの入ったケース10コを手荷物で持ち帰ることにした。

早朝、K氏は平静を装いながら、帰国のため空港へ。搭乗の際のセキュリティチェックでは、案の定、ワームのケースを一コづつ開けられ、係官の女性二人に思いきり怪訝な顔をされた。
「なんですか、これは?!」
「ふいっしんぐ、ふいっしんぐ、、!!」
靴の底はもちろん、着ていた薄手のジャケットの縫い目まで細かくチェックされ、なかなか出てこない。
20分後、冷や汗をかきながら、K氏はようやく飛行機に乗り込めたのだった。

無事に帰国もできて、なにより、なにより。
また、懲りずに行きましょうね。K先輩!
いろいろとお世話になりました。
昔ながらの街並が残るカトン地区。屋台料理店がならぶ
あっさりとした、タイガービールもイケルネ・

2007年の楽しい釣り紀行をおまちしてます。
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