Field note2006
2006.6.17.〜19 北海道十勝川水系
Text & photo/石川深雪
気温15〜20℃ 雨ときどき曇り

女3人、なでしこツアー
 今昨年秋に出かけた、十勝川水系。6月ならドライフライでバンバンいい釣りができる!というので、性懲りもなくまた出かけることに。今度は、久仁子氏も参戦で、女3人旅のかしまし、、、いや、なでしこツアーなのだった。

金曜日の夕方、仕事は早めに無理やりねじこんで、羽田空港に集合だ。荷物はすでに宅配便で送ってある。半袖にスカート姿のお気軽な出で立ちで、待ちあわせ場所に行くと、悦子氏が仕事帰りの涼やかな顔でお待ちかね。朝から休みをとったという久仁子氏は、ウェーダー、タックル一式をザックに詰め込んで重装備で登場。いつもながら、ぱわふる、、、。

「プシュッ。」
ビール缶が空く音と共に、いざ北海道へ。

夜8時半頃、十勝帯広空港に到着。今回もお世話になるフィッシングガイドの高橋氏と、ロッジのオーナー氏が出迎えてくれた。
ところが、十勝地方はこのところ降り続いた雨で、河川は増水、濁りが入り、十勝川、音更川、札内川と主な川はことごとく、釣りにならない状態だった。

ががーん。
広々と開けた河原で、フライを振り、びしびしと釣る妄想を描いていたのに、、、。
なにせ、バーゲンフェアやら、誕生日割引を駆使して、お手頃にエアチケットをゲットしたので、日にちは随分前から決定されていたのだ。悲しいかな。
堰堤のわきのまきかえしに、ドライを浮かべると一発でヒット。「きゃー、どうしよう!」「うーん、これはひきぬくしかないでしょう、おねえさま。」
10mほどの高さからひきあげるには、ちょっと大きすぎるぞ。りっぱなブラウン。
初日は、予報どおり雨。
前回もお世話になった辺見氏も同行してくれて、どうにか釣りになりそうな、小さな川に連れていってもらった。支流もかなり増水して濁っていて、普段なら川に立ち込んで、川通しで釣り歩けるというのだが、今日は無理そうだ。背丈ほどある草をかきわけ、川岸まで降り、雨の中、フライを流した。なんとか、ニジマスが出た。

悦子氏は、辺見氏に連れられて、ブラウンを何匹か釣ったようだ。
場所を替えて、久仁子氏も待望の一匹を釣り上げ、なんとかオデコを回避。
この日は一日、小さな川でぴちょっとフライに出る魚たちに遊んでもらった。

その晩、毛ガニ鍋と日本酒をおいしくいただいて、ごきげんな我々を尻目に
地図をひたすら睨んでいた高橋氏は、一言。

「だめだ、どこも増水だ。釣れそうな川はどこにもない。」
普段なら、川通しでウェーディングしながら釣れるんだそうな
やっと釣れた、かわゆいブラウン。
初日は、四苦八苦の佐野ちゃん。

2日目は然別湖に、ミヤベイワナを釣りに
出かけた。オショロコマがランドロックされ新亜種となった魚で、然別湖の固有種だそうだ。昨年から50日間だけ釣り解禁となっている。
辺りを山や木々に囲まれた、山上湖で、ボートでの釣りとなる。
久仁子氏はボートでの釣りは初めて。高橋氏が、私と久仁子氏を乗せて漕いでくれた。

アンカーが使えないので、まずはハーリングで釣ってみる。7番のシンキングライン、タイプ2にストリーマーフライをつけ、リールから出して流す。ボートの漕ぐスピードで、フライが魚を誘って泳ぐ。すぐに久仁子氏のロッドが、ぐぐぐっとしなった。

「わー!どうしたらいいんですかあ〜。」
「リールを巻いて!」
「え?リールを巻く?」
「あ、ハンドルがない、巻けません〜!」
「あ、こっちにあった。」


というやり取りの末、やっと近くまで魚を寄せてきたのだが、ぎらっと銀色の魚体を光らせて、ばらしてしまった。高橋氏曰く、サクラマスだったかも。

久仁子氏と二人でハーリングを続けると、また久仁子氏にアタリが。リールを巻いてやりとるりする術を学習した久仁子氏が、魚を寄せてくると、ブルーグリーンのきれいなミヤベイワナだった。きゃっほー。
その後も、おもしろいようにアタリがあり、二人でダブルヒットも何度かあった。
朝霧がたつ然別湖
久仁子氏とわたしを前後に乗せ、ボートを漕いでくれた高橋氏。こんな大名釣りを味わってしまうと、もう普通の釣りはできましぇん。
ブルーグリーンの背中がきれいな、ミヤベイワナ
ブラックのウーリーバガーをばっくりとくわえたミヤベイワナ
遠くでは、悦子氏を乗せた辺見氏のボートが見える。
おっ、釣れてるようだ。

おもしろいように釣れると人間、贅沢になるもので、

「今度は、サクラマスが釣りたい。」

と久仁子氏はのたまわった。
最初に、ばらしたのが悔しかったようだ。
そうこうしているうちに、久仁子氏のロッドがいいしなりを見せた。
「これは大きいかも!サクラか?」色めく高橋氏。
ぐいぐい走る魚をようやくボートまで寄せてくると、40cmほどの体高のある立派なニジマスだった。北海道らしい、きれいな魚体だ。いいなあ〜と見ていると。

「なんだ、ニジマスかあ、、、。」

「へ?」
高橋氏はずるっとカメラを落としそうになった。
普段、関東の管理釣場で、ヤマメが釣りたいのに、ニジマスばかり釣れてしまう久仁子氏の、なにげない一言だった。

「ボートから上がって、ちょっとキャスティングで釣ってみますか。」
岸釣りができる湾にボートを上げ、ウェーディングでの釣り。
岸際には、体長10〜15cmのワカサギ軍団が群れをなして泳いでいた。すると、そこにす〜っと黒い魚体が現れ、バシャッ、バシャッと襲いかかったと思うや、ワカサギを口にくわえたニジマスは深場へと去っていったのだった。




そんな光景を関心して見ていたのだが、悦子氏を乗せた辺見艇はその後、いっこうに現れない。あれ?一緒に休憩しましょうと言っていたのに。どうしたのか?
湖面をよくよく見ると、真ん中あたりをひたすら行ったり、来たり。

「ボートを留めてキャスティングで釣ってみるかい?」
ううん、あたし今日はずっとハーリングでいいわ。

「高橋さんたちと一緒に、休憩しなくていいかい?」
いいえ大丈夫。

「トイレは行かなくていいかい?」
ぜんぜん平気。

「あそこの岬のカケアガリも、よさそうねえ。」
、、、、、、、。

ということで、この日は1日ボートを漕いでいた辺見氏。
手には豆ができ、翌日は腕が上がらなかったそうな、、、、、。

合掌。
ひれも大きく、美しいです。ミヤベイワナ
日が射すと、湖面はエメラルドグリーンに。
ワンドの流れ込みに、ワカサギ軍団が群れていた
トイレも、休憩もないまま、悦子氏を乗せて漕ぎ続ける、辺見ボート。「ハーリングって、楽しいわあ〜。」

最終日も、川の濁りはとれず、
また初日と同じコースの小さな川へ。
久仁子氏もさすがに、北海道での釣りに馴染んできたか、ぴちゃっとドライフライに出るサカナをなんとかフッキング出来るようになってきた。
たとえ、小さな川で、小さなサカナといっても、やはり北海道。サカナのフライへの出方が全然、違うのだ。20cmを超えるサカナでも全身で飛びだしてくるのだ。
なんという元気のよさ。気持ちいい〜!

雨で増水、濁りがあったとはいえ、結局3日間、丸々釣りをして、飲んで、食べて、月曜日の最終便で、蒸し暑い東京へ帰ってきたのだった。
悦子氏曰く

「ふーむ、満足じゃ。」







フィッシングガイド 高橋克典氏
フィールドリサーチ十勝
http://www.f-r-tokachi.jp/

然別湖遊漁管理事務局
NPO法人 北海道ツーリズム協会
Tel0156-69-8088 Fax0156-69-8089
http://www.htu.ne.jp/shikaribetsu
解禁期間 2006/6/7〜7/26 要予約
ブラウンがおもしろいように、飛び出してきた
ブラウン
道産子のニジマス
3日間飲んで、食べて、釣って、ご満悦の悦子ねえさん 川岸に咲いていたアヤメ

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