Field note2005
10.21〜23.
北海道 十勝川水系 れでぃーすツアー
Text & photo石川深雪

 各地から紅葉の便りが届くこの季節。本州の渓流シーズンは、ほぼ終わってしまったが、北海道ではまだまだ釣りができる。本流では、大物も期待できるということで、悦子氏と二人でいざ北海道へ!

金曜日の朝、JRの女性専用車両で待ちあわせ。初めて乗ったこの車両、8時半をすぎてさすがにゆったりと空いている。車内はほとんど通勤途中のOLさんたち。そこに、アルミの長いロッドケースを持った悦子氏が乗り込んできた。
「久しぶりの北海道だから、どきどきしちゃうわ〜。」
「お天気がよければ、まだドライで出るらしいわよー。」
車中では浮きまくる二人だった。

羽田から飛行機で1時間半。あっと言う間に十勝帯広空港へ着陸。フィッシングガイドの高橋氏が、にこやかに出迎えてくれた。
「さー。釣りだ!釣りだーっ!」
予測に反して、天気は崩れる予報になっていた。これは、とっとと釣りに行かねば。昼など悠長に食べている場合ではない。コンビニでおにぎりなどを調達して、いざ川へ。
十勝川の支流 札内川の上流部
マーチブラウンのウェットフライ#10に出たニジマス
ライズしていたので、ドライで狙ってみた
札内川の上流に案内してもらった。上流といっても、川幅は広く浅く流れている感じ。タックルをセットしているうちに、雲行きが怪しくなってきた。ドライで出そうな雰囲気でもないので、フローティングラインにシンクリーダーをつけ、ウェットフライを流してみる。ウェットというと、どうも川底を流さないといけないイメージがあったのだが、高橋氏によると、流れの表層にフライをツーっと横切らせればいいらしい。
言われたとおりに流してみると、フライが流れを横切っている途中でツンとラインが引っ張られるアタリ。ひょ〜、釣れまひたー!20cmほどのぽっちゃり太ったニジマスだ。道産子らしく、体色のきれいなこと。

悦子氏も少し離れた流れで、
「あー、久しぶりでドキドキしちゃうわー。あら?これって動悸かしら〜?」などと言いながら、何匹かニジマスをかけている。そうこうしているうちに、
「あ〜!これは大きいかもーっ!」という声が。高橋氏が駆け寄ると、30cmほどのグーなニジマスだった。
悦子氏がウェットで釣った、みごとなニジマス
いつの間にか、しとしと雨となり、夕方まで釣って初日は終了。悦子氏のご友人のロッジにお世話になり、鍋をつつきながら明日の対策をねる。天気予報によると、釣り最終日のあさっては暴風雨だという。ひ〜、そんなー、釣りができないじゃないかーっと心の中で叫ぶと、
「あら〜、じゃ、飛行機飛ばないかも!うれし〜!」
と悦子氏。もう1日釣りが出来ると喜んでいる。

予報通りだとすると、最終日は釣りにならない可能性がある。て、ことは明日めいっぱい釣っておかないと。
「どーします?明日」
「そーね、やっぱり十勝川本流をやっておかないと。」
「んー、本流はねえ、なかなか難しいですよ。」と、渋い顔をするガイドの高橋氏。
「でも、せっかく来たんだから十勝川本流でしょ。増水や濁りで1年のうちでも、釣りができるのは、そう何日もないよ。」とはロッジのオーナー氏。
「おーし、決まり!本流だ。ウェットだー。50cmのニジマスだーっ。」とやる気まんまんの悦子氏とワタクシ。このために、タックルも4番、6番、8番とバッチリ用意してきたのだ。
悦子氏のご友人のロッジ。めっちゃ大人〜の素敵なロッジ。
十勝本流、見本で釣ってみせる高橋氏 いい感じなんだけどなあ〜、と悦子氏
さて、翌日。朝から雨。十勝川本流を高橋氏に案内してもらった。川幅が広く、流れは浅く見えるが、なかなかどうして。ポイントまで川を渡るにも、高橋氏の助けが必要なのだった。9番のシューティングヘッド、タイプ4に、8番フックのウーリーバガーをつけて流してみた。早い流れだが、底はとれる。よさげなポイントにフライをターンさせるもアタリはなし。フライを小さくして、また別のポイントを攻めてみた。対岸のゆるい流れに、バシャッと大きなライズがあった。その近辺にもフライを流したが撃沈。別の流れで釣っていた悦子氏もアタリはないようだった。
昼すぎまでキャストしつづけ、いったん昼食に川を上がることにした。
おいしいお蕎麦が食べたいわ」悦子氏は言った。
「できれば、ウェーダーを脱がなくても食べられるところがいいわ。」
高橋氏はこの無謀な要求を満たす蕎麦屋に、私たちを案内してくれた。
蕎麦はとてもおいしかった。満足。

また夕方まで十勝川本流を、ウェットで流し続けた。
暗くなるまでやって、アタリ無し。あー、疲れた。
おいしいスイーツが食べたいわ。」悦子氏が言った。
高橋氏は、十勝でお菓子といえば、の「六花亭」に連れていってくれた。スイーツ売り場の2階がカフェになっていた。ここでは、さすがにウェーダーを脱いだ。
十勝のケーキは、かなりお手頃価格でおいしかった。ふむ満足。
十勝といえば、六花亭。ケーキが1コ¥150〜 安っ!
最終日。この日は高橋氏のかわりにヘルパーの辺見氏が来てくれた。
「今日はどーします?ここまできたら、また十勝川本流で一発大物を狙って、、、、。」
「イエ、
釣れるところにお願いします。
「せっかくだから、ぜひ、十勝本流のぷりぷりに太った良いニジマスを見てくださ、、。」
「小さくてもいいです。
釣れるところに。」という押し問答の末、音更川へ。
河原が広く、釣りやすい渓相だ。ドライフライのシーズンなら、すんごく楽しめそうだ。小雨も降って、寒いのでやはりウェットフライを表層に流す。悦子氏はすぐにニジマスをヒット。私は、アタリはあったものの、フッキングには至らず。
音更川。釣りやすい渓相だ。ライズもあった
あと残された時間は、1時間あまり。最後の望みをかけた川は、牧草地を流れる音更川の小さな支流だった。水中には梅花藻が茂り、小さなニジマス、ヤマメがドライにほいほい飛び出てくる。
「なんだ〜、本流、本流って言う割には、
いい川知ってるじゃな〜い。
悦子氏もご満悦だ。
こんなにかわいい川なら、一日ぷらぷらと釣りたいものだ。

久しぶりに、北海道の川をがしがし歩いて、薮こぎし、ぶんぶんロッドを振った割りにはかわゆいニジマスを釣って、気持ちのよい3日間だった。なんと言っても、釣りのガイドはもちろん、空港から川、宿までの移動まですべて高橋氏にお願いできたのが、とっても楽だった。荷物は宅配便で送ってしまえば、羽田までの電車での移動もラク。女性ふたりで、車が運転できなくても、北海道で気軽に釣りが楽しめたのだった。おいしいものも、食べられたし、熊にも会わなかったし。いやー、よかった、よかった。

後日、悦子氏からメールが。
「大変よ!私たち、
十勝名物の「豚丼」を食べ忘れてるのよ!
音更川の支流。のどかな風景だ〜
フィッシングガイド 
フィールドリサーチ十勝 高橋克典氏
http://www.f-r-tokachi.jp/
やっと、釣れた〜、うれしいいいい
ガイドの高橋氏
道産子のニジマス
道産子のヤマメ

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